私どもの蔵では創業当時の土蔵で「天然醸造」と呼ばれる昔ながらの製法で味噌を造ります。
これは仕込まれた味噌が10ヶ月~1年かけて自然の温度でゆっくりと発酵・熟成を行う昔ながらの伝統製法です。
一度仕込んでからそのままにするのではなく、発酵・熟成中も蔵人が香りをかぎ、常に状態を見ながらおよそ半年後、蔵人達が専用のスコップを使い一度掘り出し、また別の木桶に入れ替える「転地返し」と呼ばれる作業を行います。
時間と手間、蔵人の感が必要な製法ですが、ゆっくりと発酵するため、塩角がとれたまろやかでやわらかい味の味噌を造ることができます。
今では効率を優先させるために、人工的に30℃~35℃の温度に調整した部屋で、早いものでは3ヶ月で発酵・熟成を終わらせます。この方法は「速醸法」と呼ばれています。